明日は来るのか?

日々の悩みやひとりごと

怪談めいた話を一つ

先日の深夜に、父を救急搬送してもらったときのことです。

長時間、待合室で待っていたときのことなんですが。

そこは、4~5室診察室が並んでいる前にある広い空間で、診察室に向かって、作りつけの椅子が三列、ずらっと並んでいました。

私が通されたときには、夫婦とおぼしき中年の男女がいたんですが、やがて呼ばれて去って行きました。

広い場所に、私一人になりました。

椅子の間には、ところどころ柱が立っていて、見通しはよくないんですが、初めて行った病院で、場所がよくわからなかったので、地図のようなものがないかとうろうろしたり、自動販売機に飲み物を買いに立ったりしていたので、ほかに人がいないことはわかっていました。

私が座っていたのは、前列の一番右端で、かなり離れた左端を曲がった先に受付があることを後から知りましたが、私の位置からでは見えませんでした。

待合室の椅子は、座面が合成皮革で、薄いクッション状になっているものでした。

そういう椅子って、座っているときに身じろぎしたり、体の位置を変えたりすると、摩擦でギシギシと音がしますよね。

誰もいないはずなのに、左斜め後ろからギシギシと音がするんです。

まるで誰かが身じろぎしたように。

もちろん、誰もいないんですが、そういう音が、私がいた2時間弱の間に何度もしました。

「これって心霊現象じゃない?」と思ったものの、いろんなことで頭がいっぱいでそれどころではなかったのと、音以外には何もなかったので、そのときは怖いとも思いませんでした。

その後、父が点滴を受けている場所に案内され、そこでもけっこう長い時間待たされた後、さらにいろいろあったので、すっかり忘れていたんですが。

まあ、病院で亡くなった人はたくさんいるでしょうし、深夜の病院に霊がいても不思議はないというか、よくある話ですよね。

私はまったく霊感がないので、今でも「本当に心霊写真?」と半信半疑ではあるんですが、何度も音がしたことは事実です。