秋分の日に、お昼ご飯の支度をしていたら荷物が届きました。
大きな箱で、父の葬儀に来てくれた叔父からです。
開けてみると、それは生花のアレンジメントフラワーで、お礼の電話をかけると、「初めてのお彼岸だから」ということでした。
なんという優しさと気遣いでしょう。
当然ながら、葬儀以来兄たちからは何もありませんし、わざわざここまでしてくれる親類はほかにいません。
去年、猫が亡くなったときにも動物病院からアレンジメントフラワーが届いて、とても感激したことを思い出しました。
これってすごく長持ちするんですよね。
ところで、父は5人兄妹(叔母2人は故人)の長男で、この叔父は末っ子です。
そして叔父は、一人だけほかの兄妹と似ていないんです。
目がパッチリしていて、ハンサムの部類に入ると思いますし、今の若い人は知らないと思いますが、若い頃「スクールメイツ」に所属していました。
(西城秀樹などのアイドルの後ろで踊る人たちです)
それに、父はずっと、年のわりには髪が多いほうでしたが、叔父はずいぶん若い頃から、髪が薄いことを気にしていました。
髪に限らず、病歴などを聞いても父とは体質が違うようです。
さらに性格の違いです。
ほかの4人と違って、明るくて穏やかで、末っ子なのに、昔から、何かあったときには率先して動いてくれるような人でした。
そして、ここからが「疑惑」なんですが。
祖母は若い頃、恋愛に奔放な人だったようです。
詳しいことは控えますが、そういったことを父も母も、それぞれ別の機会に目撃したことがあったらしいです。
つまり、もしかして叔父だけ父親が違うんじゃないか、という話は、母と私の間では、今までにも何度かしたことがあります。
祖父も優しい人だったようですが、私が生まれた翌月に亡くなっているので、写真でしか知りません。
父は祖父にも祖母にも顔が似ていると思いますが、やっぱり叔父は全然似ていないんですよね。
だからどうだということはないですし、たとえ父親が違っても同じでもいいんですが、叔父の気遣いや優しさは、父にはまったくなかったものだなあとしみじみ思うわけです。
叔父のような人が父親だったら、私もまったく違う人生だったんじゃないですかね。
そういう叔父に子供がいないのも皮肉なことだなあと思います。